Tai and Associates
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Concept

本計画の始まりは車好きなクライアントとの敷地探しからだった.
元よりお住まいになられている茅ヶ崎の土地で家族と車と住まう新たな家を建てたいというのがクライアントの望みだった.
本計画地一帯は第1種低層住居地域にあたり,建蔽率,容積率はそれぞれ50%,100%と良好な住環境が確保されていると言える地域である一方,家族で住まう広さとビルトインのガレージを望むクライアントの条件を満たす敷地を探すことは非常に困難を極めた.共にいくつも探し回った末に,最終的にたどり着いたのは元よりお住まいのご自宅の建て替え計画であった.
敷地は接道から宅盤が800mmほど上がった形をしており,その形状を利用し,地下1階,地上2階の3層構成を可能とした。更に地下階にはガレージを設けることで車庫の容積緩和を最大限に活用し,50%,100%の制限とは思えないほどの広さを確保することでクライアントの望みを満たすに十分な計画を実現した.計画建物は地下階をRC造とし,その上の地上階は白い箱状の木造が乗っかっているような構成となっている.接道から上部に浮かんだ白い壁をくぐり敷地へ入ると,そこは建物の地下階に当たるレベルとなっている.空を切り取る白い壁と,ガレージに車を入れるための車路は接道から玄関までの引きをつくり,重厚な杉板コンクリートの壁と相まって,建物内部への期待感を高めるアプローチ空間となる.
接道と宅盤とのレベル差は建物内部へも活かされ,本計画は5層のフロアをもつスキップフロアの計画となっている。地下階に位置するアプローチを進み,半階上がったところに建物の玄関が現れる。玄関扉をあけた先には5層を貫くホールが広がる.
5つの層は下からガレージ,玄関,LDK,子供部屋,夫婦の部屋となっている.LDKや子供部屋,夫婦の部屋はホールに対して完全にクローズするのではなく,ホールに対して開口を持ち出かけて家に帰ってきて玄関に入った途端,家族の居場所を感じることができる.またそれぞれの部屋にいるときも,ホールを介してお互いのプライバシーを確保しつつ,どこかに家族の気配を感じる安心感をもたらす.

玄関から半階あがったLDKの層までは床の仕上げにタイルを用い,アプローチから始まる下の3層に重厚で硬質な連続性を与え,家族で過ごす場所,来客をもてなす場所としてパブリックな空間としている.一方で上の2層に上がる階段からは床の仕上げをチークのフローリングとし,さらには各居室の中にはカーペットを用い,重厚感や硬質なものとは真逆の落ち着いた柔らかな空間とすることで,それぞれの場所で一人のプライベートな時間を作ることに寄与する.
本計画地の南西,北東には壁で囲まれた外部吹き抜けがある.この吹き抜けは住宅のプライバシーを制御するとともに眺望を切り取るピクチャーウィンドウにもなる.
この住宅には南面に対して大きな間口を持っているにも関わらず南向きの開口がほとんどないに等しい.南面隣地には住宅が敷地に切迫して建っているため,敢えて南面への開口を採らないことを選択した.しかしながら敷地の対角に配された外部吹き抜けがライトウェルの役割を果たし,家中を柔らかい光で満たす.

柔らかな光に満ちた外郭の中で,ときには家族で集まり,ときには自分の世界に没頭し,それでもどこかで家族の気配を感じることができるような計画とした.

 

Data

計画敷地
神奈川県茅ヶ崎市
用途 Purpose
専用住宅
家族構成 Inhabitant
夫婦+子供1人
住戸戸数 Houses
1戸
階数構造 Composition
地上2階(木造)+地下1階(RC造)
敷地面積 Lot Area
134.39m2 (40.6坪) (1446.56sqf)
建築面積 Bldg. Area
66.91m2 (20.24坪) (720.21sqf)
延床面積 Total Floor Area
162.25m2 (49.08坪) (1746.44sqf)
工期工程 Construction Schedule
設計8ヶ月/8ヶ月
施工会社 Constructor
株式会社桐生環境計画
Photo Photographer
Seiichi Ohsawa Seiichi Ohsawa

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